■□■□■□    フォトダマ通信 Vol.70「東鳴子温泉の天女」の巻      ■□■□■□

┏┏┏┏┏┏■┏┏┏┏┏┏■┏┏┏┏┏┏┏■┏┏┏┏┏┏┏■┏┏┏┏┏┏┏■┏┏

2006.9.4 記

深夜一時すぎ、東鳴子温泉旅館の大浴場に入ると、源泉が仏像下から流れていた。
混浴の浴室には、私一人しかおらず、まるで貸切り状態のようだ。薄暗い浴場は湯
煙が立ち、タイルの壁面全体に何人もの天女が舞っていた…。

9月1日の夜7時、宮城の鳴子温泉駅の足湯にしばらく浸かっていた。週末のせいか、
浴衣を着た夫婦や若者の観光客らが、下駄を鳴らして駅前を行き交っている。ふと、
東京の友達が、ある温泉旅館の浴場に絵を描いたことを思い出した。たしか鳴子温泉
だったと思い、画家の高橋典子さんに電話をしてみる。
久しぶりに典子さんと話すと、その絵は、東鳴子温泉の旅館大沼の大浴場にあること
を教えてくれた。彼女が描いた天女の絵は、今から約10年前に大沼さんから依頼を
受け、半月かけて製作したものだった。

しばらくして、彼女から電話が来た。大沼さんは、明日鳴子で行われる「全国こけ
し祭り」の関係で仲間の方々と飲んでいて、ぜひここに来たらと言っているとのこと。
私は、大沼さんと初対面ながらその場に伺うことにした。
宴席では、大沼さんと仲間の方々四人で、鳴子温泉の今後の発展などについて話され

ていて、突然の私の訪問も心良く受入れて下さった。
私は、「石の上にも三年」で三年間の日本石巡礼を、車上生活で続けていることを話
すと、とても興味を持ってくれた。
宴会が終わり、お店を出ると皆さんはフォトダマ号の中が見たいと言い、見て
いただく。簡易ベッドの下に七厘を積んでいたことが、非常にうけた。その夜は、
代行車で旅館大沼へ向かい、湯治部屋に泊めていただく。深夜、友人が描いた天女の
画に囲まれて温泉に浸かるという、何とも贅沢な一時を味わえた。

翌朝、6時半に起床し大沼さんと裏山にある湯殿山神社へ徒歩で上った。山の中腹に
小さなお社が建ち、中には湯殿山と彫られた石があった。大沼さんはその前で祝詞
を唱えられた。大沼さんは、なんちゃって修験道をやってますと笑う。
彼は2003年から東鳴子ゆめ会議を立ち上げられた。東鳴子ゆめ会議は、旅館・商店
・住民がそれぞれの垣根を乗り越え、三位一体の地域づくりを行っていて、平成17
年度、全旅連で最優秀賞を受賞されていた。大沼さんは、ある意味で「まちおこし」
のカリスマ的な方だった。東鳴子温泉は、魅力的な町だと思った。
その後、鳴子温泉神社まで案内していただく。

朝九時、温泉神社では「こけし奉納式」が厳かに執り行われ、鳴子小学校体育館で
第52回全国こけし祭りが開催された。そこには全国のこけしの展示、実演、即売も
され、こけしファンは前日から待機するほどである。
ここでは、津軽系、南部系、山形系など十一系統のこけしが展示されていた。私は、
中でも首を回すとキュッキュッと音を出す鳴子系のこけしに魅せられた。
思わず、こけしを購入することに…。

「天女舞う 湯治場巡り こけし鳴る」

             宮城・釣石神社にて
                    すだぐんじ 拝


●石巡礼の軌跡
8/31…山形・天童市の山寺、奥山寺の巨石
9/2…宮城・大崎市の石割れの梅、温泉石神社
9/4…宮城・石巻市の釣石神社

※東鳴子温泉・旅館大沼の天女(高橋典子さんの画)と鳴子こけしの写真は
こちらから見ていただけます。
http://ch.kitaguni.tv/u/1871/



◎『VOICE OF STONE 聖なる石に出会う旅』(新紀元社)をお求めの方は、こちらに
連絡を下さい。
voice_of_stone@sudagunji.com

◎須田郡司オフィシャルページ
http://www.sudagunji.com/
─────────────────────────────

« 前号次号 »