■□   フォトダマ通信 Vol.34 「音の祭り・お護摩・鳥居龍蔵」の巻   □■

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2005.05.06記

4月30日の午前11時過ぎ、徳島県勝浦町の山間の巨石の前にいた。平石
と呼ばれる巨石は、高さ約5メートル、方形状になった上は畳8畳ほど
の平らなスペースになっている。その上に石積みでお地蔵さんが祀られ、
その四方を締め縄で囲まれていた。お地蔵さんの前にはお酒、みかん、
お菓子などが供えられ、その前に小さな護摩壇があった。やがて石の上
に二十数名もの地元の方々が集まり、山岳修験者に依る「お護摩」祭り
が執り行われようとしていた…。

土佐清水での葦船カムナの浸水式(4/27)を見届け、しばし雑務をすま
せフォトダマ号で徳島へ向かった。徳島市内で行なわれる花春フェスタ
の中の一つ「音の祭り」を見るためだ。花春フェスタは徳島新聞社主催
の大きなイベントで、本場阿波踊りから、さまざまな音楽にパフォーマ
ンスなどが盛り込まれていて、4月29日から三日間の開催で入場料無
料というものだ。

「音の祭り」は神山でお世話になった楽音楽日の宮城さん達がプロデュ
ースしたもので、素敵なアーチストによる音楽が繰り広げられていた。
初日の三時過ぎ、ようやく会場の水辺の公園に辿り着くと宮城夫妻はも
とより、彫刻家のくまさん、かなえさん夫妻、アーナンドの久美子さん
と子供達、ナマステゲストハウスのまこっちゃん、カニちゃん、かねや
ん、だいちゃん、じゅんぺい君、しんちゃん、猛君、カフェオゴーゴー
の青木夫妻、アキ君達と再会することができた。

会場では淡路島から来たエマ&慧奏さん達が演奏の準備をしている。水
辺の公園には、竹や流木、ペイントされた布が飾られ、素朴で手作り感
のある素敵な空間が演出されていた。太陽が傾きはじめた頃、エマ&慧
奏さん達の歌と演奏が始まった。やがて心地よい歌と演奏のサウンドで、
高知からの運転疲れもすっかり吹き飛んでしまった。演奏が盛り上がる
につれ、しだいに人々は踊りはじめた。

演奏終了後、人々はどこかその場を立ち去るのが惜しいかのように、し
ばらくお喋りを楽しんでいた。その時、カニちゃんから「お護摩」の話
を聞いた。明日、カニちゃんの奥さんの実家の勝浦町のイワクラで行な
われるらしく、ぜひ見させてもらおうと思った。
その夜、鳴門のナマステゲストハウスでしばし話の花を咲かせ、深夜、
勝浦へと走った。

勝浦町の「お護摩」祭りは無事に終わった。旅人の私まで、お弁当やお汁
粉、お茶などのお接待をいただくことができた。素朴で素敵な祭りが、こ
こ勝浦に残っていると思った。ここ平石の巨石は、勝浦今山にあるミニ八
十八ヶ所で60番「横峰寺」にあたり、その他の場所にも多くの巨石がある
と云う。
お遍路の満願を終えてから、またきちんとお参りさせて頂きたいと思い、
カニちゃんと奥さんにお礼をいい勝浦を後にした。

5月1日、「音の祭り」最終日は生憎朝から雨が降っていた。お昼過ぎに
会場に着くと、会場は雨避けをした特設会場がしつらえられていた。アー
ナンドのとよじさん、出羽島のカズ&よしえ夫妻、るり子さん、高松のビ
ーテンさんと鹿庭さんも家族で来られていた。
元ゼルダのボーカルのさよこさんのバンド「さよこおとなら」は、スピリ
チュアルな歌とサウンドで盛り上がり、東野さんの絵巻風「紙芝居」は子
供達の心を捕らえていた。最後に北海道から来たアフリカンバンドの演奏
は、雨にもかかわらず、みんなを踊りの渦へと誘っていた。不思議にも、
ずっと雨が降っていたが、ある一瞬、光がさし青空が顔を出した。それは
まるで自然が、我々にご褒美をくれたような感じがした。また、この雨の
祭りは、昨年の夏至に富士山麓で行なわれたWPPDを思い出させた。

演奏の合間に、ビーテンさんがある石碑を指差して「ぐんちゃん、これを
見た?」と言った。それは、祭り会場の隅に建っていた小さな石碑だった。
石碑に近づくと「鳥居龍蔵博士生誕の地」とある。
「すべては、つながった」大袈裟にも、そんな確信を持った。
鳥居龍蔵氏は、ここ10年位の間、私の中で最も注目している徳島が生んだ
巨人だったのだ。
五年間つづいているこの「音の祭り」が、鳥居龍蔵氏生誕の地で行なわれ
ることの意味を考えた時、「石」と「祭り」がつながったような気がした。
鳴門の県立鳥居龍蔵記念館の中庭には、鳥居氏と奥様の墓があり、それは
ドルメンだった。
イワクラは、新しい音の祭りを必要としている。それは、日本石巡礼にお
いても大切なメッセージとして受けとめたい。
徳島の「音の祭り」に呼ばれ、多くの方々との魂と触れ合うことができた
ことに感謝しつつ…。

       雨ふる四国霊場83番札所一宮寺にて  すだぐんじ拝

※鳥居龍蔵(1870〜1952) 東大助教授・上智大教授などを歴任し中国・
モンゴル・シベリア・サハリンから南アメリカにまで足跡を残す人類・考
古・民族学の調査研究を行なった世界的学者。


○●お遍路小記●○

5/4 快晴。一週間ぶりににJR本山駅に戻り、お遍路を再開。弥谷寺には、
  多くの巨岩や崖があり。曼陀羅寺、出釈迦寺、甲山寺をお参りし、善通
  寺参道で野宿。
5/5 快晴。75番札所善通寺をお参りし、金倉寺、道隆寺、郷照寺、高照院を
   巡拝する。丸亀で電動車椅子の方から500円のお接待。81番札所白峰寺
           駐車場で野宿。駐車場で高知から来た車遍路の方にパンと牛乳のお接待。
5/6 雨。崇徳上皇御陵、白峯寺、国分寺、一宮寺を参拝する。

●フォトダマ通信後記

☆ 楽音楽日の宮城万里子・久典さん、すばらしい「音の祭り」をありがとう!
  そして、お疲れさまでした。今後も、この祭りがつづいてゆくことを応援
  します。

☆  カニちゃんには、勝浦今山での「お護摩」祭りを案内して頂きました。
    カニちゃん、奥様、お世話になりした。次回の勝山を楽しみにしてます!

☆「音の祭り」では四国の裏遍路(スピリチュアルネットワーク)で出会った
  方々との再会の印象が強かった。思えば昨年、松山で二人展をさせてもら
  った彫刻家くまさんこと宮内宏さんからのつながりだ。あらためて裏遍路
  を導いてくれた、くまさんに感謝申し上げます!

☆ 高松のビーテンさんのご紹介で、庵治のホピ村で写真展をする運びとなりま
      した。ビーテンさん、そしてホピ村オーナーの一色様にお礼申し上げます。

◎写真展のお知らせ
・須田郡司写真展「世界のイワクラ」
・ホピ村 http://homepage2.nifty.com/hopi/(香川県木田郡庵治町5297-6)
・5月10日(火)〜5月29日(日)10:00〜18:00
・但し12日(木)、19日(木)、26日(木)はお休み。
※四国石巡礼のため、須田は会場にほとんどおりません。どうぞ御了承下さい。
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