□■■□             フォトダマ通信 Vol.33 「磨臼山磐座」の巻          □■■□  
        
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4月24日、善通寺市にある磨臼(すりうす)山の磐座(いわくら)の前に、11
人もの縁者が集っていた。やわらかい春の光を浴びた磐座には、何匹ものすず
め蜂がまるで岩を守っているかのように牽制していた。
磐座を見ると、どこか人工的に組んでいるようにも見える。やがて、何人かは
裸足になり心地よい場所を見つけて岩の上に座りはじめた。
はじめにサヌカイトの石笛(いわぶえ)の音が場を清めるかのように鳴った。
つづいてインディアンフルート、ムビラ、ジャンベの音が響きあう。チベタンベ
ルや波紋、そして声。いつしか、その即興の音靈の共演に舞いも加わり“祭り”が
おとずれようとしていた…。

その日、約五年ぶりに再会した高松のビーテンさんに、磐座見学会と歴史博物館
でのスライド&トークの企画をしていただいていた。
ビーテンさんと会ったのは今から約五年前、室戸の友人から宇多津で行なわれる、
ある研究会の懇親会の案内をもらい参加した。その時、ビーテンさんは奥様と一
緒に来られていた。翌日、宇多津の三石と呼ばれる巨岩をご一緒したのを記憶し
ている。
その後、彼は勢力的に岩石祭祀の研究をつづけ、特に瀬戸内海の島々をシーカヤ
ックで渡り、磐座への道を切り開きつつ、その前で石笛を奉納していると云う。
ビーテンさんの磐座見学会への案内には、磨臼山磐座の事に次のような文章が添
えられていた。

『磨臼山磐座では考古学的資料として付近から祭祀土器が発見されおり、弥生時
代から古墳時代に至るまで祭祀が行われていたことが確認されております。
善通寺市内には約400基ほどの古墳があるにもかかわらず磨臼山には後方にわず
か一基の前方後円墳が有るだけです。
山中からは生活土器がほとんど見られないという事実が古代におけるこの磐座の
神域としての重要性を物語っています。ではこの磐座を斎祭った部族とはいった
い何者でしょう? 南方2kmには「天太玉命」を祭る式内社大麻神社、金倉川
を挟んで対岸には讃岐開闢(征服?)の祖神「神櫛王」を祭る式内社櫛梨神社が
あり磐座岩下には善通寺市内を一望出来る立地構造からすればこの磐座奉斎した
主は讃岐忌部族である可能性が高いと思われます。…』
                (麻岐岩石祭祀研究会 世話人  ビーテン)

阿波忌部氏の里、山川町(現、吉野川市)で見たメンヒル群や磐座のように、こ
こ讃岐の磐座も忌部氏と深いつながりがあるのだろうか。しばらく、忌部氏と磐
座の関係に注目してゆきたいと思う。

神話のような贅沢な時間は、終わりに近づいていた。音を奏で舞う者、それを見
守る者、そして磐座の三者が共鳴して、音が鳴り止んだ。岩の上にしばし横にな
っていると「磐座は喜んでいる」そんな気がした。

午後のスライドトークも無事に終了し、翌日お遍路を再開する。高松から観音寺
市に戻り観音寺をお参りし、71番札所本山寺に向かって歩いていた。すると葦船
太郎こと石川仁から電話が入った。明日、土佐清水で葦船カムナ号の浸水式があ
ると言うのだ。この現代の葦船神話を見届けるため、お遍路を中断し、その夜フ
ォトダマ号で高松から土佐清水へ向かう。

翌日の昼、葦船カムナ号の浸水式を無事に見届けることができた!
          月上る四万十川の辺にて 2005.4.28  すだぐんじ拝


○●お遍路小記●○

4/12 晴れ。松山の知人宅にフォトダマ号を預け、JR三津浜駅からJR上宇和駅ま
   で戻りお遍路を再開。子供達の挨拶に元気をもらう。大洲城が見える河原
   の公園に野宿。

4/13 曇りのち晴れ。大洲のおはなはん通りは風情あり。番外靈場十夜ヶ橋をお参
   りし内子へ。昔ながらの町並みが残る。大瀬は作家、大江健三郎の生まれた
   地。曽我五郎十郎首塚をお参りすると、大瀬の元区長さんがきてイベントホ
   ールの写真を見せてくれ道下まで車のお接待。千人宿大師堂をお参りし、う
   どん製麺所でうどんのお接待。バス停小屋泊。

4/14 晴れ。峠で逆打遍路者に会う。久万高原町へ入りお昼に釜あげうどんを食べ
   る。相席の男性に千円札のお接待。うどん屋のおばちゃんも気持ちだけとう
   どんをお接待。大宝寺をお参りし八坂を登り岩屋寺へ。背後に巨岩が林立す
   る。久万高原に戻りバス停小屋泊。

4/15 晴れ。三坂峠を下ると不思議な形をした綱掛石を見る。浄瑠璃寺では、珍し
   くお寺の方にお茶とお芋のお接待。八坂寺、杖ノ渕、西林寺、浄土寺をお参
   りし鷹の子温泉へ。24時間コインランドリーで洗濯中に寝てしまう。ランド
   リー泊。

4/16 晴れ。繁多寺、石手寺をお参りし、道後温泉駅前で足湯につかる。護国神社、
   山頭火一草庵、蓮華寺をお参り。蓮華寺の門に伊予みかんのお接待あり。太
   山寺、太山寺奥院をお参り。奥院の経ヵ森は見晴らしよく磐座があり。鎌大
   師をお参りし境内に野宿。

4/17 晴れ。遍照院、青木地蔵、延命寺、南光坊をお参りし今治から松山へ戻る。
   知人邸に泊。

4/18 フォトダマ号で今治へ移動。アフリカ帰りの友人と会い、荷物整理。今治の
   善根宿に泊。

4/19 晴れ。泰山寺、龍泉寺、栄福寺、仙遊寺、国分寺、香園寺をお参り。香園寺
   駐車場に野宿。夜、雨と風でテント大ゆれ。

4/20 雨のち曇り。横峰寺への登山道はかなり痛んでいた。下山し宝寿寺、吉祥寺、
   前神寺を参拝し前神寺境内に野宿。夜、お不動さんの護摩あり。

4/21 晴れ。ひたすら歩き三角寺ふもと戸川公園で野宿。

4/22 晴れ。三角寺をお参りし標高900mの雲辺寺へ。山への道にチベットを感じる。
   かなり涼しい。淡路から来たお遍路さんからアンパンのお接待。大興寺まで
   歩き、観音寺駅から今治へ。香川へ走り道の駅で車泊。

4/23 庵治の城岬公園で荷物整理と携帯原稿書き。高松の友人宅に泊。

4/24 磨臼山磐座見学と奉納。うどん名水停。香川歴史博物館研修室でスライドトー
   ク。友人宅に泊。

4/25 曇後雨後曇。高松から観音寺に戻りお遍路再開。琴弾八幡宮、神恵院、観音寺、
   本山寺をお参り。本山駅から高松に戻りフォトダマ号で高知へ。道の駅あぐり
   窪川で車泊。

4/26 晴れ。土佐清水の葦船カムナ号の浸水式を見届ける。ベースキャンプで祝宴。
   車泊。

4/27 晴れ。大月町の月山神社へ遍路者ユウ君とフォトダマ号でお参り。月山の巌上
   にある三日月形の石、霊石月光石を撮影。


●フォトダマ通信後記

☆松山の梶野様には、フォトダマ号を預かっていただいた上、お食事と宿のお接待を
 いただきました。梶野ちとせ様、そしてご家族の皆様大変お世話になり、ありがと
 うございました!
☆ジンバブエから戻ったばかりの、今治のしんちゃんと再会しジンバブエの近況を色
 々聞くことができた。また、お昼ご飯のお接待をいただき感謝いたします。
☆今治のパワーストーンの加納様に、善根宿と食事のお接待をいただきました。また、
 フォトダマ号も預っていただき感謝申し上げます!
★磨臼山磐座見学会では、先達のビーテンさん、讃岐富士の磐座を守られている桑島
  さまと仲間の方々、カフェオゴーゴーの青木ご夫妻、鹿庭さん、大西さん、素敵な時
 間を共有できたことに感謝いたします!
★香川歴史博物館でのスライドトークには、受け付けをお手伝い下さいましたビーテ
 ンさんの妹さん、奈良から駆け付けてくれた高橋君、堀さま、そして御来場下さっ
 た皆様にお礼申し上げます。
☆高松のビーテンさんには、磐座見学会と歴史博物館でのスライドトークの企画をし
 ていただきました。二日間のお接待宿で磐座談義に花を咲かすことができました。
 ビーテンさん、ご家族の皆さん誠にありがとうございました。また、磐座祭祀で遊
 びましょう!
★葦船大作戦の葦船カムナ号の浸水式に駆け付け無事に見届けることができた。
 クルーをはじめサポーターの人達との祝宴では、みんないい顔をしていた。岡山の
 俊ちゃんが言った「これからが本当に大事」を戒めに、五月八日の出航に向け、
 どうぞ心を合わせて突き進んで下さい。出航のお見送りに馳せ参じます!
                             ぐんぐん拝
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