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■□ フォトダマ通信Vol.14 「鵜戸神宮・喜界島」の巻           □■

        
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5月21日未明、フォトダマ号のフロントガラスには柔らかい光が射しはじめよ
うとしていた。昨夜の天候は、嘘のように回復していた。
昨日の夕方、初めての鵜戸神宮に入った時、激しい雨風が待ち受けていた。鵜戸
神宮にある亀石は、以前からとても氣になる存在だった。雨風の禊ぎを受けなが
ら鳥居を潜り、海岸添いに下ってゆくと天然の海食洞窟の中に作られた本殿の姿
が現われてきた。


さっそく手水をすませ、神殿をお参りする。本殿は洞窟の天井すれすれに造られ
ていて、朱色を基調とした艶やかな建物だ。本殿の周りには末社や古くからある
といわれる靈石、今でも玉のような岩しみずを滴らせている「おちちいわ」など
があり、ゆっくり巡拝をする。


洞窟を出ると、日向灘の海が広がり、海岸には様々な奇岩怪礁が点在している。
亀石と呼ばれる石は海岸の付け根にあり、まるで亀そのもののように横たわって
いた。甲羅にあたる部分にしめ縄が掛けられ、升形の溝があった。運玉を投げ、
この升形に入ると願いが叶うという。時おり打ち寄せる荒波は亀石に当たり、砕
ける白波となって散っていた。


神社の由緒書きに依れば、創健は延暦元年、天台宗の僧、光喜坊快久が、勅命に
よって当山初代別当となり、神殿を再興し、同時に寺院を建立して、勅号を「鵜
戸山大権現吾平山仁王護国寺」と賜った。また宗派が真言宗にうつったこともあ
り、洞内本宮の外、本堂には六観音を安置し、一時は西の高野とうたわれ、両部
神道の一大道場として、盛観を極め信仰されていたという。


神も仏も古層を見れば自然の石、岩、洞窟につながってゆく。そう実感させられ
る場所だ。海岸の亀石をはじめ、御船岩、二柱岩と呼ばれる岩は自然の景勝とは
いえ、神々の世界を十分感じさせる力がある。飽きることの無い波をしばらく見
つめながら、遥か海の彼方の奄美の島々を思い起していた…。


喜界島を巡っていると神社をよく見かけた。小さい島にしては、とても多いのだ。
ある港には珊瑚の岩の上に権現様の小祠があり、入り口に鳥居が建てられていた。
神仏習合された権現様は、かつては拝所だった事を想像させる。島の西海岸を走
っていて、ある集落をすぎると末吉神社があった。神社の森が氣になり、車を停
め境内に入った。鳥居を潜ると右手に珊瑚の岩があり、岩の下には、あちこちに
小石を積んであった。


本殿に向かって歩いてゆくと木がアーチ状になり天然の鳥居を形造っていた。木
の片方は土から生え、もう片方は珊瑚の岩から生えている。お参りを済ませ、し
ばらく神社のまわりを散策する。境内は見事な森に覆われていて、大きな木々が
目立った。その時、何者かに見られているようなそんな感覚に陥った。


正体は神社の左後方の巨大なアコウの木だった。その大きさもさることながら、
枝は複雑に絡み合い、まるで人格をもってこちらを見据えているようだ。畏れな
がらその木に近づいてゆくと、木の根元には長方形の珊瑚の岩があり、木はそこ
から生えていることが分かった。石より出る木々…、この風景は、沖縄のあちら
こちらのウタキで見ることができる。珊瑚の石とアコウやガジュマルの木の絡み。
それは亜熱帯の琉球弧に共通する聖地的風景だった。


鵜戸神宮の駐車場はしだいに明るくなり、フォトダマ号には御来光のシャワーを
浴びていた。私はカメラ器材を担ぎ、晴れやかな日差しと共に鵜戸神宮へふたた
び向かった。

奄美から鹿児島に上陸し、枕崎の火之神公園にゆき、久々に立神に会う。雨の中、
坊津などの南薩摩を巡り、一路宮崎の鵜戸神宮へ。その後、東霧島神社の神石、
陰陽石などを巡り、大分の佐賀関から愛媛の三崎へ。いよいよ28日から、くまさ
んとのコラボレーションが松山で始まる。楽しみたいと思う。

         2004.5.25  大洲にて  須田郡司拝

●フォトダマ通信後記

☆ 奄美を離れる前日、奄美ネイチャーセンターの方々に宴席を開いて頂く。食
  べきれない程の手料理に島酒。アマミアン(奄美の人の意)の人達の心、魂、
  情けに触れ合うことのできた楽しい一時を過ごさせて頂く。皆さん、本当に
  ありがとうございました。来年、またお会いできる日を心待ちにしておりま
  す。タッパーに詰めて頂いた料理は、船の中で美味しく頂きました!

☆ ムビラお接待記
  宇目(大分)の道の駅は、かつて利用者ナンバーワンを記録したという。5
  月某日、道の駅宇目でマロンソフトクリーム(宇目名物)を食べてから、石
  に座り北川ダムや唄げんか大橋を眺めながらしばしムビラを弾いていた。し
  ばらくすると、中年の女性二人が、近くのベンチに座り昼食のお弁当を広げ
  ていた。気持ちのよい昼下がりだった。食事を済ませたある女性の方が声を
  掛け「これ一つ食べない」とペッタンコ団子なるものを差し入れしてくれた。
  有り難く頂きながら、ムビラの事や旅のことをお話する。ペッタンコ団子は
  平たくて中にあんこがはいっていて、まるで、あんぴん(群馬の方言であん
  こを餅で包んだもの)を平たく伸したようなもので、中はつぶあんで実に美
  味しかった。感謝!

☆ 今年になってから、初対面の方や、何年かぶりの友人からメール便りを頂い
  ている。たまたまメルマガを見て、連絡を頂くのはとても嬉しい。移動しな
  がら連絡を取り合えるこの携帯電話は、じつにありがたい存在だとつくづく
  思う。これからも、どうぞ皆さんの近況などを気軽にお知らせ下さい。

◇ 再度、展示会をお知らせ致します

石のイワクラVS石のオブジェ展
    5月28日(金)〜6月3日(木)
      ナテュレ (松山・大街道)
      石のウタ えま&慧奏 (二胡・石笛)

28fri8:00pm〜9:00pm\1,000-(予約制・ドリンク別)

     VS

石のイワクラ(写真・須田郡司)   石のオブジェ(彫刻・宮内宏)

   ブレーキの故障した車のような世界の動きに、岩石や地球からイノチの絶叫!
  
  時 : 5月28日(金)〜6月3日(木)
  所 : ナテュレ・喫茶店(オーナー藤山 健)HPナテュレ
 
松山市大街道2丁目4−4ツルヤビル2F

○期間中 入場無料 写真、彫刻の展示販売
     石のイワクラ(写真・須田郡司)HP写真家須田郡司 
      石のオブジェ(彫刻・宮内宏)HP彫刻家宮内宏
      石のウタ(えま&慧奏)HPえま&慧奏
      
○オープニング28金8:00pm〜9:00pm、

入場料¥1,000-(予約制・ドリン別)
     えま(うた,二胡)& 慧奏(石笛,perc.etc.)
   連絡先 090−3184−5892(ミヤウチくま)
                                                       
      場所:ナテュレ 喫茶店
               〒790-0004愛媛県松山市大街道2丁目4−4ツルヤビル2F
              オーナー藤山 健HPナテュレ Phohe 089-941-1130


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